[社会]日中異文化ギャップを理解するには

日本人と中国人の間には異文化ギャップが存在します。互いに相手のことを理解できない連中だと思っているでしょう。私は中国での8年間の生活を経て、この日中異文化ギャップは核心的ないくつかの項目に分けられるのではないかと考えました。あまり「日本人は~」とか「中国人は~」とか決めつけるのは好きではないのですが、「どうも長年生活していると共通の違いがありそうだ」「その違いを知っているとコミュニケーションの上で便利だぞ」と思うようになりました。

このページの目的は、「日本人は~」とか「中国人は~」とか決めつけて悦にひたることではありません。レッテル貼りなんかしても意味ないですからね。ビジネスなど実務で中国人と接する方へのアドバイスです。中国で中国人とコミュニケーションをとる場合、日本人とはだいたい考え方が合いません。会議などをしても、「やっぱり中国人は話にならない」とか「これだから中国人はダメだ」とか結論づけてしまうことが多いでしょう。ただそれは異文化ギャップにより生じたコミュニケーション・ギャップです。異文化ギャップをあらかじめ理解しておくことにより、多くのコミュニケーション・ギャップを埋めることができるでしょう。

ここでは、知っておくべき文化的相違点を3つにまとめてみました。

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文化的相違点1

日本人:出る杭は打たれる
中国人:出ない杭は埋もれる

これは両国の文化の根底に存在する大きな違いです。それぞれの人々の行動をかなりの力で制約しているのではないでしょうか。

例えば、日本人は新卒学生の就職活動でいきなり「出る杭」になることを求められます。でも長年「出る杭は打たれる」世の中で過ごしてきた人にとって、ある時突然「出る杭になれ」と言われてもそれは難しいことでしょう。リーダーシップをうまく取れない人が多いのも、この考え方が影響しているはずです。一方、小さいころから「埋もれないように」「出る杭」になる努力をしてきた中国人は、この点かなり強いです。

他にも、「中国人は自己主張が強い」などと思っている人は多いでしょう。それは「埋もれないための」サバイバル・スキルであるとも言えます。

文化的相違点2

日本人:我慢した後に爆発する
中国人:とりあえず言い返す

私が中国で中国人の先生に中国語を習っていた頃、授業中に中国人の先生が「中国人は“和”を重んじるんですよ」と言い出しました。その時は通常の日本人の感覚で「え?!」とビックリしたものです。

中国人と仕事をしていても、こちらの言うことを平気で否定して言い返してくることがあり、日本人としてはそのたびにカチンとくるわけです。「“和”なんて重んじてないだろ!」と思うわけです。でもそれは彼らとは「“和”への導き方のプロセス」が異なるからそう思えるのであって、実際はただの言い返しで終わっているわけではありません。

中国人にとって言い返すことは悪いことではなく、お互いに主張し合って落としどころを探ります。いきなり言い返されたら日本人としては腹が立つかもしれませんが、そそこはグッとこらえてこちらの主張をしてみましょう。中国ではケンカみたいな会議になっても、目的がしっかりとしていれば必ず落としどころにもっていくことができます。エネルギー使いますけどね(笑)。

この相違点では日本人の方が分かりにくいかもしれません。会議場では「賛成」と言っていても会議の外では「反対」と言ったり、何事もないような素振りでもいきなり「我慢ならない!」と言ってキレたり。主張をぶつけないでおいて後で文句を言うのは精神衛生上よろしくないですね。

文化的相違点3

日本人:石橋を叩いて渡る
中国人:石橋をとりあえず渡ってみる

これはビジネス上の意思決定などでよく観察されますが、日本人は事前調査にかなりの時間をかけます。「こうやったらこうなる」「ああやったらああなる」というパターンをいくつも考えたのちに、やっと決める、というようなプロセスです。一方、中国人はその間に石橋を渡り切っています。これはビジネス・スピードに大きな差が出る原因になるでしょう。

結果としてどうなるかは、両者渡ってみないと分かりません。安心感で言えば断然、日本の価値観の方がいいわけです。スピード感では中国側でしょう。これはどちらがいいとも言えませんが、こういう考え方になりやすいということは知っておくとよいでしょう。

まとめ

以上の3アイテムは、私が8年間の中国生活を経て帰納的に導き出した推論です。あらかじめ知っておけば、きっと中国人とのコミュニケーションが円滑になるはずです。ただし、普遍的な真実ではないので、そこのところは注意しておいてください。

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