中国五台山のお寺めぐりその9(梵仙山)

五台山のお寺めぐり記事も今回で最後。今日は2016年5月7日に行った梵仙山の記事です。

もともと5月7日の朝イチに大同へ長距離バスに乗って向かうつもりだった。前日の夜に宿の主人の父親が「8:30にホテルを出ればいい」と言っていたので、この日は8:30少し前に準備を終えて部屋を出ようとした。すると宿の主人の父親が「もうバス出発しちゃったよ」という。いろいろとやり取りした後に、13:00発のバスの切符をとってきてくれた。

…ということで、予期せずほぼ半日空いてしまった。時間の余裕などを考えると、あまり遠くのお寺には行けない。そこで、宿から歩いて行ける梵仙山に登ることにした。

それでは梵仙山の概要と現在の様子について写真とともに書いてみよう。

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梵仙山の概要とアクセス方法

梵仙山(中国語:梵仙山 Fànxiānshān)は五台山の中心部にある。山の高さは200mほどであろうか。南台頂(五台山の5つの頂上のうち、南に位置する頂上)に近いため、小南台とも呼ばれているそうだ。メインの文殊菩薩像のある殊像寺からすぐ近くに登山口がある。

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少しわかりにくいが、民家の裏にある土の道を登っていく。

頂上には霊応寺(中国語:灵应寺 Língyīngsì)というお寺がある。霊応寺は道教の寺院であるため、道観(中国語:道观 dàoguàn)といったほうが良いかもしれない。宿の女将の話によると、霊応寺は五台山で唯一の道観とのことである。

道观 dàoguànは道教のお寺のことである。ふつう观光 guānguāngのように观 guānの声調は一声なのだが、道观というときは观 guànと四声になるので覚えておくとよい。

霊応寺はもともとは狐仙廟(中国語:狐仙庙 Húxiānmiào)といったらしい。キツネは中国では賢く霊気のある動物と考えられているが、男をかどわかす悪女(中国語:狐狸精 húlijīng)という単語もある。そのせいかネット上には、この梵仙山に「男は登ってはいけない」とか「未婚の女は登ってはならない」「既婚の女が登ると離婚してしまう」などの根拠不明なデマが広がっている。ただ、そのデマをつなげると誰も登れなくなる(笑)ので、あまり気にする必要はないだろう。宿の女将もその点は特に何も言っていなかったし、実際に老若男女いろんな人が登っていた。

梵仙山の登山道

この日は前日とは打って変わってよく晴れた日になった。太陽がまぶしいが、少し涼しく感じる。

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登山道を登ると、道の脇にカラフルな旗のようなものが見えてきた。これは鎮海寺でも見かけたが、チベット仏教のものである。

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旗の一部をアップするとこのようになっている。チベット語はわからないので、どっちが表かもわからない。とりあえず写真に撮っておいた。帰国後に写真をよく見たら右上に漢字があり、反転して写っていたので、これは裏から撮っていたらしい。

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まもなく頂上の道観が見えてきた。同時にチベット仏教の旗も多くなる。僧侶のコスプレをした物乞いがニコニコ笑顔で「祝你找到好媳妇!(あなたが良い嫁さんをもらえますように!)」などと言ってくる。こう言われると「なるほど、縁結びのご利益目当てで来る人も多いのか」と思う。

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ゆるりゆるりと登ったところ、35分ほどで頂上の霊応寺に着いた。

霊応寺の境内

霊応寺への入場料は無料だった。

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入口の門を入ると、山門らしき建物が見えてきた。

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看板に書いてある敷地内図を見ると、建物は全部で三つとそれほど大きくはないようだ。

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境内は多くの人でごった返していた。線香の煙が目に染みる。ちょうど劇の公演準備をしているようだった。

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大仙殿という建物に上ってみた。境内は小ぢんまりとしているが、熱心な参拝客でにぎわっていた。

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大仙殿から見た五台山中心部の景色。天気のいい日は素晴らしい眺めだ。

境内をひとまわりしたのちに、劇が始まったのでしばし鑑賞した。動画を撮って後で宿の女将に聞いてみたところ、これは晋劇とのことだ。中国の劇というと北京の京劇が有名だが、実は中国語で○劇というとき、○には地名が入る。山西省の略称は晋なので、山西省一帯でやっているこの種の劇は晋劇と呼ぶのだ。北京の略は京なので、京劇は北京の劇というわけだ。

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しばらくの間、景色と晋劇を楽しんだ。時間にはだいぶ余裕があったが、最後にもう一度、殊像寺に寄ることにした。下山途中に僧侶のコスプレをした物乞いから「1元でもいいからくれ~」と言われた。今度は要求を具体化させてきたというわけだ(笑)。

下山途中には他の中国人参拝客に何度も道を尋ねられた。「还有多远?(あとどのくらい?)」と距離を尋ねる人や、「还要多久?(あとどのくらい?)」と時間を尋ねる人など。「三分之一吧(三分の一でしょう)」とか「大概十分钟吧(10分ぐらいでしょう)」と答えながらゆっくりと山を下りた。

梵仙山関連用語

それでは梵仙山に関連する中国語を見ておこう。

梵仙山
Fànxiān shān
梵仙山
五台山中心部にほど近い小高い山。「小南台」とも呼ばれる。頂上からは五台山中心部の景色を一望できる。
道教
Dàojiào
道教
仏教・儒教とともに中国の三大宗教といわれる。中華圏ではメジャーな宗教である。
道观
dàoguàn
道観
道教の寺院。
灵应寺
Língyīng sì
霊応寺
梵仙山の頂上にある寺院。もとは狐仙廟という名であった。五台山で唯一の道観である。
狐仙庙
Húxiān miào
狐仙廟
霊応寺の別名。
狐狸精
húlijīng
男をかどわかす悪女
伝説ではキツネの妖怪といわれているが、現代語では女性をののしる言葉として使われる。
晋剧
Jìnjù
晋劇
山西省あたりで演じられる古典劇。
还有多远?
Hái yǒu duō yuǎn?
あとどのくらい?(距離)
あとどの程度の距離があるかを尋ねる表現。
还要多久?
Hái yào duō jiǔ?
あとどのくらい?(時間)
あとどの程度の時間がかかるかを尋ねる表現。

以上、五台山のお寺めぐりその9(梵仙山)でした!

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