古典を読む~はじめに~

このコーナーでは中国語の古典に挑戦します。

ある程度中国語ができるようになると、中国語の古典を原文で読んだほうが分かりやすいのではないかと思えてきます。例えば、孔子の論語に「有朋自远方来,不亦乐乎」という文があります。中学の国語の授業ではこれを「朋遠方より来たる有り、また楽しからずや」と書き下し文に直すことを習ったはずです。しかし中国語を習った方であれば、「+A+動詞」で「~するAがある・いる」という意味だなということが分かります。つまり「有朋来」で「来る友達がいる」という意味であることが分かります。また、というのは「~より」、すなわちどこから来たかという出自を表す語です。つまり「有朋自远方来」で「遠方から来る友達がいる」という意味であることが分かります。

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現代中国語の音で読む中国語の古典

もちろん、現代中国語と全く同じというわけにもいかず、現代と同じ漢字でも意味が異なる場合があります。頭からそのまま読んでいっても意味を捉えるのは非常に難しいでしょう。しかし、現代中国語の発音で声に出して読んでみるのも良い訓練になります。実は中国語の古典は非常にリズム良く書かれている文が多いのです。

ここでは大陸の学習者と同じように、中国語の古典を簡体字で見ていきましょう。発音は現代の読み方で構いません。なお、一般的な日本人が源氏物語を原文でスラスラと読めないのと同じように、普通の中国人も古代中国語を原文でスラスラと読めるわけではありません。なので、必ず古代中国語を読めなければならないということはありません。

なお、中国語で古代 gǔdàiというと、「近代以前(19世紀中程・アヘン戦争時期より前)」というとても幅広い時期を指します。日本語の「古代」とは時代の幅が異なるので中国語で古代という場合は注意が必要です。

中国語の歴史の時代区分に限っていえば、いわゆる「古代漢語」は次のように分けることができます。(分け方は諸説ありますが以下は中国の言語学者王力の説に依ります)

  • 上古漢語:周・秦・漢ーBC7世紀~AD3世紀。『詩経』からはじまる先秦の諸子百家の書、『楚辞』、漢代の辞賦まで。
  • 中古漢語:隋・唐ー6~10世紀。『切韻』に代表される韻書など。
  • 中世漢語:宋・元・明ー11~14世紀。
  • 近世漢語:明末・清ー14世紀末~19世紀。

古代漢語の世界ではそれぞれの時代の発音を追究する歴史的音韻論という学問分野がありますが、このあたりは一般的な中国人にも詳細は知られてないので、ここでは取り上げません。とりあえず「そういうのがあるんだな」と知っておくといいでしょう。

余談

中国語の古典を指す単語として古书があります。日本語で「古書」といったら何になりますか?日本語では「古本」と同じ意味ですね。中国語で「古本」は旧书といいます。このあたり日中で微妙で漢字が違うので覚えておくとよいでしょう。

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