新元素名ニホニウム・モスコビウム・テネシン・オガネソンの中国語漢字とピンイン

2017年2月の記事で113番元素ニホニウムの中国語漢字が全国科学技术名词审定委员会という機関により決定されたことを解説しました。

このとき、ニホニウムと同時に115番モスコビウム・117番テネシン・118番オガネソンの漢字も定められましたが、2月の時点ではピンインが決まっていませんでした。また、正式公布は教育部(日本の文部科学省に相当する中国の国家機関)による審査を経てからということになっていましたが、2017年5月9日に正式公布のアナウンスが出ました。この段階でピンインも確定したことになります。

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4つの新元素名称に対応する中国語の正式公布

2017年5月の正式公布においては、中国科学院国家语言文字工作委员会全国科学技术名词审定委员会の連名でニホニウム、モスコビウム、テネシン、オガネソンの中国語漢字及びピンインの正式公布を告げる発表となりました。次のURLから原文を見ることができます。

正式公布の内容を表にまとめると次のとおりです。(簡体字の金へんに尔、石へんに田、気がまえに奥の字は既存のフォントにありませんので画像編集ソフトで作成しました)

注目すべきは台湾の漢字(いわゆる“繁体字”)を同時に発表しているということですね。声明文に「新元素的中文命名,海峡两岸的专家也多次进行了协商,达成了共识」とあるように、中国と台湾で漢字が違うということにならないよう、中台間で同時に決めたということのようです。確かに違いはニホニウムとモスコビウムの金へんが簡略化されているかされていないかのみで、他は同じですね。

5月の正式公布の発表会には北京師範大学の王宁という先生が出席なさっていますが、この先生は古代漢語・文字学・訓詁学が専門の先生で、古代の語彙や漢字に関する本を多数出されています。ちゃんとこういった専門家の意見が取り入れられてるんですね。

日本語の元素名は公益社団法人日本化学会のウェブサイト1によると、国際純正・応用化学連合IUPACにより決定された英語名を日本化学会の中に設置された命名法専門委員会が日本語名にして発表するとのことです。ただ、最近は全て音訳で、水素や酸素のような漢字名にはならないようですね。たとえばNihonium日本素なんて名前にしたり、金へんの新しい漢字にしても良かったと思うのですが、さすがに現代の日本ではそこまではできないのでしょうか。Oganessonオガネ素でも良かったのではなどといろいろ考えてしまいますね(笑)。

既存の元素名の中国語・英語・日本語対照表を次のページに掲載していますのでご参考まで。

以上、新たに決まった4つの新元素名称の中国語漢字・ピンイン決定の記事でした!

脚注

  1. 【日本化学会】113番元素の名称・記号が正式決定-元素名「nihonium(ニホニウム)」、元素記号「Nh」-:2016年11月30日付け。113番元素ニホニウムおよび115番・117番・118番の元素名の日本語を報じる日本化学会の記事。

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