2017年の真夏の暑い時期に上海を始めとして鎮江~揚州~蘇州とめぐってきた。その中で特に記録しておきたいことをピックアップしていくつかの記事にしてみたいと思う。
まずは上海で携帯電話の通話・データ通信サービスを契約してきた話から。(最後に携帯電話の契約に関する用語集を載せておきました)
デジタル市場でSIMカードを購入
中国の携帯電話番号を契約するために、上海の中国聯通(中国联通)の営業所に行ってきた。なぜ聯通かというと、昨年もうひとつの通信事業会社である中国移動でSIMカードを契約したときに、すぐには国際ローミングが開通できず日本でSMSの受信ができなかったが、聯通は契約当日に国際ローミングを開通できるとの情報を得たためである。

まずは聯通直営の営業所で月額料金を聞いてみた。すると「いちばん安くて月76元ですね」との答え。「もっと安い料金のはないか」と聞くと「最低でも月56元にしかならないです」と。「たまに中国来て使うくらいだから毎月そんなに払いたくないんだけど」というと「隣(隔壁 gébì)の市場に行けば安いSIMが手に入りますよ」と。“隣”ってなんだ?
よく見ると聯通の営業所とつながってデジタル製品を扱う市場がある。小さなお店が仕切りもなく並んでいて、中国でよく見るタイプの市場だ。とりあえずその市場を見てみることにした。

どこのお店も携帯の本体やSIMカード、ケースなどを扱っているようだ。その中で話しやすそうなおっちゃんに「ここで月額費の安いSIMカード買える?いちばん安いのはいくら?」と聞いてみた。すると「いちばん安くて月6元のがあるよ」との答え。月6元といえば月額100円ほどである。「これは安い!」と思い、いろいろと聞いてみた。
この市場では中国移動・中国聯通どちらのSIMカードも売っている。聯通はこの沃4G流量随身卡が月6元で安く済む。ここで買ったSIMカードを持って隣の聯通の営業所に行けば実名登録の手続きができるし、500MBまでのデータ通信パックが1日1元で使える。データ通信を切っておけばその1元もかからないと。つまり日本にいるだけなら維持費が月6元で済み、中国に来て使う時もプラスで1日1元を払えばデータ通信もお得に使えるということだ。
SIMカード代は120元だがそのうち100元は携帯料金に充当できる。国際ローミングができるかどうか、市場のおっちゃんは「できる」と言っていたが、実際のところは営業所に聞いてみないとわからないだろう。とりあえず複数のカードの中から気に入った番号を買って、営業所に行ってみることにした。
中国聯通の営業所で実名登録手続き
営業所に行って実名登録をしてもらう。必要なのはパスポートだけで、住所などを紙へ記入する必要もなく、備え付けのタブレットの画面にサインをし、顔写真を撮られるだけだった。日本でSMSを受け取りたいので、国際ローミングを開通できるか聞いてみたところ、300元の保証金(押金 yājīn)で開通できるとの返答。その保証金は1年後に携帯料金へ移行されるそうだ。300元を現金で支払い、国際ローミングを開通してもらった。念のため住所を伝えてないことで不具合が起こらないか確認したが「住所は要らない」とのこと。上海の中国移動の営業所でSIMカードを契約すると、初契約で国際ローミングを開通するには1000元の保証金が必要で、しかも最初は1ヶ月しか有効期間がないと言っていた。それに比べるとかなり敷居が低かったように思う。
最後に「このSIMカードが不要になったら、そのままほったらかしにしないで必ず営業所で解約の手続きをしてください」と言われた。しかも「解約する営業所は上海の営業所で」と。
あらかじめ日本から持ってきていたSIMフリースマホにカードを差し込み、通信ができる状態になっているのを確認。いろいろと安く済んで意気揚々と上海の街に繰り出したが、間も無くデータ通信が使えなくなってしまった。「安いSIMカードだから何かあったのか」と思ったが、聯通の営業所からそれほど離れてなかったため、再度営業所に駆け込んで症状を伝えてみた。すると窓口の人が何やら設定し、再度タブレットの画面にサインをすると、データ通信が復活した。その後、データ通信に異常が出ることはなかった。
後日、上海を出て携帯を使っていると、SMSで「データ通信の使用量が多く100MBを超えている」との警告文が届く。「500MBまでのデータ通信パックが1日1元で使える」という話はどうなったのかとおもったが、それはどうやら上海市内でのみの適用らしい。上海市内なら「省内」扱いでそのパック料金が適用されるが、上海を出ると「省外」扱いとなりそのパック料金は使えなくなるとのこと。上海市から出たらデータ通信は使った分だけ請求されるため注意が必要だ。
以前に契約した中国移動のSIMカードの解約
聯通でのSIMカードを契約してから中国移動の営業所に向かった。

去年の11月に買ったSIMカードは月18元かかる。前払いの通話料はたいしてチャージしておらず、また国際ローミングも未開通で日本からは残高の確認もできなかった。恐らく2ヶ月ほど滞納していたので、どうなっているか確かめに行った。入口にいる人に「このSIMカードもう使ってないのだけど、解約手続き必要ですか?もしかしたら料金滞納してるかも」と伝える。すると電話番号で状況を調べてくれて「確かに5元滞納してるね、不要なら窓口で解約手続きしてください」とのこと。なぜ滞納金額が5元になるかわからなかったが、窓口でパスポートを提示し本人確認の上、5元を支払って解約完了。最近は中国も個人の信用情報に敏感な傾向があるので、念のため「もしかしてこうやって料金滞納してると信用情報に影響する?」と聞いてみたが「しないですよ、滞納金を払ってしまえば大丈夫です」との答えだった。
携帯電話の契約に関する用語
それでは中国での携帯電話のSIMカード契約に関する用語を見ておこう。
以上中国の携帯電話番号を月額6元で維持できるSIMカードを契約してきた話でした!