揚州旅行記~街中を散策、揚州炒飯専門店と斬新な本屋「鐘書閣」~

揚州旅行記2回目の記事は揚州の街巡りの記事です。

午前中で鎮江からの移動と大明寺への参拝を終え、いったん1日乗り放題の観光バスで揚州市内へ移動する。大明寺のバス停で乗って個園(揚州の有名な庭園)で降りる。そこから昼食のため、付近のレストランを探すことにした。

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揚州炒飯専門店、お味のほどは…

揚州といえば揚州チャーハン扬州炒饭 Yángzhōu chǎofàn)だろうと思い、それっぽいレストランを探そうとしたが、目の前には見当たらない。そこで百度地图のアプリで扬州炒饭と検索してみる。すると店の名前に扬州炒饭を冠したレストランがあるではないか!これは期待できるぞと胸を躍らせながら向かうことにした。

ちょうどシェアサイクル(モバイク)の自転車があったのでそれに乗って向かった。

店の中を見ると1人でも入りやすそうである。中に入ると入口すぐの場所にあるレジで前払い注文をするようだ。迷わず揚州炒飯(15元)を注文する。レシートをもらい、席に座って「揚州で食べる揚州炒飯だ!」とわくわくしながら出てくるのを待つ。

それほど待つことなく出てきた本場の揚州炒飯!!…と思いきや、な、何だこりゃ…!?

揚州炒飯は時と場合によっては「五目チャーハン」と訳されることがある。それなのに…、この寂しい具は何なのだ…!?

見た目に驚きを隠せないまま口にする。案の定、味がほとんどない。まずいうまいの話ではなく、味がほとんどない。どうやら店の選択を間違えたようだ。ザーサイをおかずにしつつ豆豆しいご飯を食べるといった風情を味わい、ほうほうの体でここを後にした。

後で調べてみたらここは素食、つまり菜食のお店で、肉や玉子が入ってないのは当たり前。それにしても野菜も豊富に入っているわけではなかった。レビューをいくつか読むと「おいしくない」のコメントがいくつも。こりゃ失敗したかなと夕食にリベンジを決意したのであった。

揚州炒飯は有名らしく、後で街中を散策中に交差点で立ち止まったところ、旅行者らしきおじさんに「地道的扬州炒饭在哪里可以吃?(本場の揚州炒飯はどこで食べられるんだい?)」と聞かれた。よりによって外国人旅行者に聞くとは…。自分も知りたかったため「我也想知道(私も知りたい)」と答えておいた(笑)。

揚州鐘書閣

昼食後は珍園といういくつかお店の集まった商業スペースへ。目的は鐘書閣という書店だ。

この鐘書閣钟书阁 Zhōngshūgé)という書店は、杭州・上海・揚州・蘇州の4店舗がある。今年新たに成都にもオープンして中国全土で5店舗になったようだ。揚州の店舗は昨年オープンしたばかりとのことだ。どの店舗も従来の書店らしさを覆す斬新な内装で有名らしい。

入口はさほど奇をてらっているわけでもなく、わりと普通である。

中へ入ると本のトンネルが現れる。これは見事だ。このトンネル部分は文学长廊(文学コーナー)ということで、国内外の文学作品の本が置いてある。

トンネルの1つ隣のスペースは社科大厅(社会科学コーナー)。社会科学といっても幅広く、人文科学から芸術・美術本、旅行や自己啓発本などが並べられている。落ち着いた灯りで長居したくなるような場所だ。

トンネルのもう1つ隣のスペースは童书馆(児童書コーナー)。子供たち向けの明るめな室内となっている。

文学コーナーには日本の作品も数多く置かれている。後で知ったことだが、中国で『枕草子』がヒットしたらしい。ここにも数冊置いてあった。なお、棚の上の方はダミー本である。

社会科学コーナーのテーブルでしばし休憩していると、店員が来て「你好,这里是“消费入座”,您点什么请看看。」とメニューを見せられる。消费入座ということはどうやら何か注文しないと座れないらしい。「何か注文しないとダメなのか」と聞くと、「入口脇にあるカウンターなら無料で座れますよ」とのこと。メニューは詳しく見なかったがコーヒー1杯30元を超えていて、けっこういいお値段する様子。揚州では確認しなかったが、深センのスターバックスのドリップコーヒーが1杯28元だったことを思い出した。それを考えても高めの値段設定だということがわかるだろう。

中国では本をネットで買えばだいたい2割引きほどで買える。それなのに定価販売の実店舗をわざわざ建てるからにはそれなりの理由もあるのだろう。もしかしたら書籍販売の利益というよりはカフェの収益により経営を成り立たせているのかもしれない。また、一説によると政府から補助金が出ているとの話もある1

政府の後押しがあるなんてうらやましい話だ。外の「良書推薦」と書かれた小さな黒板には6冊中3冊も東野圭吾の作品が薦められていた。

東関街・大東門橋・四望亭

鐘書閣でゆっくりした後は、モバイクの自転車で市内をまわる。真夏の炎天下でなかったらゆっくりできたかもしれないが、何しろとても暑いので駆け足で周った。

まずは東関街东关街 Dōngguān jiē)から。主にお土産物屋が中心だったが、趣のある通りだった。

次は大東門橋大东门桥 Dà Dōngmén qiáo)。明代の橋らしい。

その次は四望亭四望亭 Sìwàng tíng)。道のど真ん中に立っており、交通の面から考えるととても不便なのだが、取り壊されずに残されているようだ。近くに文昌閣という建物(揚州で最も有名)もあるが、こちらの四望亭の方が古くて味のある印象であった。

夕食は揚州の名店「福星」で

昼食で失敗したので、夕食はレビューなどを念入りに調べた。その結果、評価の高そうな福星というレストランへ行くことに決定!

レビューに「19時には売り切れてしまうので早めに行くべし」とあったのが妙にリアルである。よってこの日は17時にはお店に入った。

17時にはまだ他の客は来ていないようだ。中に入ると、エアコンが効いているという奥の方へ通される。レビューでおすすめされていた臭大元臭大元 Chòudàyuán)と獅子頭狮子头 Shīzitóu)、それとご飯を注文してみる。

臭大元は臭豆腐ともやしを煮込んだ料理だ。この福星の臭大元は全く臭みを感ずることなく食べることができた。とにかくうまくて味が濃いのでご飯がどんどんススんだ。獅子頭は揚州名物のミートボールなのだが、これまた肉の塊だけでなくて野菜付きでけっこうな量がある。こちらもおいしい。昼間の失敗が吹っ飛ぶほどの大満足であった。

以上、揚州の街中散策記事でした!

脚注

  1. 【wisdom】”世界初”の「シェア書店」も登場 リアル書店の復興に見る「文化の時代」の始まり:2017/8/22付け記事。中国の新たなシェア書店サービスについての記事だが、3ページ目の書店ブームの背景についての解説がとても参考になる。